いい役者って・・・
舞台の稽古と会議の日々が続いております。
今回の舞台にベテランの女優さんが出てくれます。
この女性、普段は『マクベス』や『モンテクリスト伯』など
古典に出演することが多い『ザ・舞台女優』
正直、稽古前、私の書くバカ台本に、
彼女が合うのかちょっと心配しておりました。
が、とんでもありませんでした。
どんなにバカバカしいことであろうが、
台本に書いてあれば精一杯演じてくれるのです。
これって一見、当たり前のように思えますが、
なかなかできるもんではありません。
能力のない役者は台本の意図すら把握できません。
中途半端な役者は「ここの解釈は~」とか「ここの意味は~」など、
自分というちっぽけな器の中でしかモノを考えられません。
しかし彼女は違います。
何一つ文句を言わず、台本をきちんと解釈して精一杯演技をします。
そうなるとこちらも当然力が入ります。
その役にもっといろんなことをさせたくなります。
作家や演出家の想像を増幅させてくれるのです。
いい役者とはそういう人のことを言うんじゃないでしょうか。